診療内容Medical

電流によって発生する熱を利用して神経を破壊する高周波熱凝固療法と、高周波電場を利用するパルス高周波療法の2種類があります。

高周波熱凝固療法は神経を破壊し長期間痛みの伝導を遮断する治療法で、非常に強い痛みに対して行います。エコーガイド下に神経のすぐそばまで専用の針を進め、針先の限られた範囲に熱（80～90℃）を発生させ、狙った神経にのみタンパク質の変性（熱による神経破壊）を引き起こします。熱凝固による神経変性の効果は、数か月から年単位で持続しますので、非常に効果の長い神経ブロックをしたような効果が期待できます。アルコールを用いた神経破壊療法も広く行われていますが、高周波熱凝固療法の方が凝固範囲のコントロールが容易であり、副作用の発生リスクが低いとされています。

パルス高周波療法は、神経周囲に高周波電流を流す治療法です。発生した高周波電場は痛覚神経の活動および神経の炎症を抑え、持続効果の長い神経ブロックに近い効果を発揮します。熱凝固と違い高温となることはありません。

両治療法とも必要に応じて局所麻酔を使用するため、治療中の痛みは殆どありません。帯状疱疹の痛みやなかなか治らない腰痛など、他の治療法が無効な状態にも有効な事があります。