薬物療法
Summary
- ペインクリニックで使用する鎮痛薬は一般的な鎮痛薬と異なっている
- 副作用を理解して使用することが重要である
- 他の治療と組み合わせてより効果的に使用できる
ペインクリニックにおいて薬物療法が果たす役割は大きく、一般的に用いられている鎮痛薬の他にも様々な薬剤が用いられます。
- ・NSAIDs
- ・アセトアミノフェン
- ・ガバペンチノイド
- ・抗てんかん薬
- ・抗うつ薬
- ・ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液
- ・漢方薬など
これらの薬物は作用のメカニズムがそれぞれ異なっており、痛みのタイプに応じて適切に使い分けることが必要となります。また副作用や依存性のある薬物もありますので、使用する際はメリットとデメリットに関する説明を受け、しっかりと理解したうえで使用することが重要です。有効な薬物を最小限で投与するかぎり、副作用は問題とならない程度であることがほとんどなので、薬物内服を過度に不安視する必要はありません。
しかし、いわゆる強オピオイドに分類される麻薬性鎮痛薬に該当する薬物の使用にあたっては、依存発現のリスクに細心の注意を払う必要があり、実際に外国ではこれらの薬物の依存性が問題となっている国もあります。そのため、当院では基本的にこれらの薬剤の処方を控える方針としております。
薬物療法は、単体でも用いられますが、神経ブロックや低出力レーザー治療など他の治療法と組み合わせることで、より効果的に使用することができます。当院では患者様の状態に応じて適切な薬物選択を行っていきます。