腰痛
Summary
- 腰痛は人口の30%以上に認められる
- 脊椎・脊髄や背中の筋肉に原因がある
- 足のしびれや麻痺がある場合は早期の受診が必要である
腰痛は日本人に最も多くみられる自覚症状の一つで、男性の34%、女性の39%に認められます。
軽度なものは安静にして湿布などを使用すれば数日でよくなるため、特別な治療は必要ありませんが、3か月以上続くような慢性的な腰痛はしっかりとした治療が必要なケースがあります。また腰だけでなく、足の痛みやしびれもある場合や、歩くとだんだん足がしびれてくるような場合(間欠跛行(かんけつはこう)と言います)は、特に早期の受診が必要です。
腰痛の原因は多岐にわたりますが、最も一般的なものとしては、腰部脊柱管狭窄症のように脊椎・脊髄に原因がある場合と、背中の筋筋膜性疼痛のように筋肉に原因があるものがあります。
腰椎や脊髄に原因があるもの
- ・腰部脊柱管狭窄症
- ・腰椎椎間板ヘルニア
- ・腰部神経根障害
- ・ぎっくり腰
- ・脊椎関節炎
- ・関節リウマチ
- ・感染性脊椎炎
- ・椎体骨折など
筋肉や軟部組織に原因があるもの
- ・筋筋膜性疼痛
- ・捻挫
- ・交通外傷
- ・姿勢の問題など
診察所見や画像診断で原因を評価することは非常に重要ですが、腰痛には原因が不明な非特異的腰痛も多く、画像検査だけでは原因が特定できないものもあります。当院では診察所見や症状に対して適切な治療を行っていきます。
治療には主に薬物療法(内服・湿布薬)、神経ブロック、低出力レーザー治療、リハビリテーションなどを組み合わせて用います。特に硬膜外ブロックは効果的で、複数回行うことで長期的に痛みが改善することが多いです。
ぎっくり腰など痛みが強い場合でも、簡単な神経ブロックで痛みが楽になることがあります。痛みが強い場合は当院で神経ブロックを行い、痛みが楽になった後に画像検査を行うことが可能です。
慢性、急性を問わず腰痛でお悩みの方は、ぜひ一度ご来院ください。