内科・生活習慣病
内科・生活習慣病

当院は、発熱・かぜ・腹痛などの急性疾患から、高血圧、糖尿病、脂質代謝異常などの生活習慣病肥満や、不眠、慢性疲労など体調不良まで対応した内科診療を行っております。
急性疾患は原因を見極め、適切な対症療法で早期回復を目指します。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の迅速検査やワクチン接種にも対応しております。
生活習慣病は初期に自覚症状が出にくく、放置すると徐々に血管障害(動脈硬化)や臓器障害(心臓、脳、腎臓など)が進行し、脳梗塞や心筋梗塞、腎不全など重篤な合併症を起こすことがあります。定期検査と生活改善に加え、薬物療法を適切に組み合わせることで、将来の心筋梗塞や脳梗塞、腎不全などの重い合併症を少しでも減らせるよう努めてまいります。
来院時はまず診察と必要な検査(採血、心電図、ウイルス検査〈迅速抗原検査等〉)を行い、その結果をもとに投薬や生活習慣の改善点についてお話します。院内で実施できない検査や画像(レントゲン、CT、MRIなど)が必要な場合、もしくは専門機関での加療が望ましい場合は、連携施設での検査手配や専門医への紹介を迅速に行います。診療の詳細について疑問点がある方は、来院前にお電話でご確認ください。
生活習慣(食事・運動・飲酒・喫煙・睡眠など)が関わって生じる病気の総称です。代表例は高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール/高トリグリセリド)、肥満、痛風(高尿酸血症)などです。自覚症状に乏しく放置されやすい一方、長期的には血管や臓器に負担が蓄積し、心筋梗塞・脳梗塞・腎不全・失明などの合併症につながることがあります。そのため治療は「症状が出てから」ではなく「症状が出ないうちに」始め、可能な限りリスクを下げることが重要です。自己流の食事療法や運動療法はかえって有害になる場合もあるため、検査結果と生活状況に基づく正しい方法で効率よく取り組むことが大切です。不安や気になる点があれば早めにご相談ください。
高血圧は自覚症状が乏しいことが多い一方で、放置すると心臓・脳・腎臓に負担がかかり、徐々に臓器障害が進行してしまう病気です。そのため“サイレントキラー”と呼ばれることもあります。2025年のガイドラインによれば、一般的な治療目標の目安は診察室血圧でおおむね130/80 mmHg未満、家庭血圧で125/75 mmHg未満とされています(個別の目標は年齢や合併症により調整します)。まずは減塩、体重管理、節酒、禁煙、定期的な有酸素運動などの生活習慣改善を行い、その効果を確認して必要に応じて降圧薬を導入します。糖尿病や腎疾患などの合併症がある場合は早期から適切な治療を行うことが重要です。合併症(心・脳・腎)を防ぐための検査を定期的に行い、治療効果と安全性を確認していきます。
糖尿病は血液中の糖が高い状態が続く病気で、診断の目安は一般にHbA1cが6.5%以上(JDS換算で6.1%相当)です。国内における患者数は増加傾向で現在1000万人を超えているとされ、予備軍を含めると2000万を超えるとされています。肥満の方だけがなるわけでもなく、痩せていても筋肉量が少ないと糖代謝がうまくいかず、糖尿病になる場合もあり、注意が必要です。治療目標は個人差がありますが、合併症が少なく低血糖の危険がない多くの成人ではHbA1cを7.0%未満に、若くて合併症がない方は6.5%前後を目標とします。高齢者や合併症が多い方、低血糖のリスクが高い方は7〜8.5%程度とやや緩やかな目標を設定することがあります。食事は規則正しく3食をバランスよくとり、運動はウォーキングなど継続可能なものを習慣化します。筋肉量が少ない場合は筋力トレーニングを積極的に行うことも重要です。詳しい目標値や食事プランは採血結果や生活状況を確認したうえで決めますので、家庭での血糖記録や食事メモをご持参ください。
LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪(TG)が高いと血管壁に脂がたまりやすくなり、将来的に心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。原因は食生活や運動不足、肥満、飲酒などに加え、家族性の体質(家族性高コレステロール血症:FH)などの遺伝的要因もあります。まずは食事で飽和脂肪(バターや脂身)を減らし、青魚などの良質な脂と食物繊維を増やし、過剰な糖質や加工食品を控えます。あわせて適度な有酸素運動を継続し、体重を5〜10%減量することが有効です。生活改善だけで目標に届かない場合は薬物療法を追加します。治療中は定期的に血液検査でLDLや肝機能を確認し、安全に効果を出すようにします。ご家族の病歴や過去の採血データがあれば受診時にお持ちください。
腹部肥満を中心に、血圧・血糖・脂質の是正を目標として生活改善と習慣的な運動を行います。運動は世界保健機関(WHO)や国内ガイドラインで週150分以上の中等度運動が推奨されます。食事は過不足のないエネルギー設定と、たんぱく質・食物繊維の十分な摂取、間食の見直しを基本とします。体重の5〜10%減量でも血圧・血糖・脂質の改善が期待できます。
痛風発作は尿酸値が高いほど起こりやすく、急激な尿酸値の変動時にも生じます。食事(アルコール・プリン体の制限)が重要で、レバーや魚卵などの摂取を控えるなどの指導を行います。再発予防や腎合併症予防のために薬物療法を検討し、開始後は尿酸値や腎機能を定期的に確認します。脱水は発作の誘因になるため、普段から十分な水分摂取を心がけます。
初診では現在の症状、既往歴、服用中の薬について詳しく伺います。下記の持ち物をご確認ください。
お薬手帳(処方薬・市販薬・サプリを含む)
直近の健康診断結果、家庭での血圧・血糖の記録
診療情報提供書、処方内容が分かる書類
CD-ROMなどのメディア一式
マイナンバーカード(もしくは資格確認書)、各種医療証(特に70歳以上の方は『資格確認書』を必ずご持参ください)
次の症状がある場合は、当院受診ではなく総合病院や救急外来の受診をご検討ください。迷ったときは最寄りの救急相談窓口や消防の指示に従ってください。
急性疾患は症状出現から早期に対応することで重症化を防ぎ、結果として回復が早くなります。気になる場合は早期の受診をおすすめします。
生活習慣病は放置すると重大な結果を招くことがあります。生活習慣や運動習慣は無理のない範囲で徐々に始めれば大きな負担にはなりません。「自分は大丈夫」と思わず、初期のうちから治療に取り組むことで健康寿命の延伸につながります。
フレイル(虚弱)・サルコペニア(筋減少)・ロコモティブシンドロームなど、いわゆる未病と呼ばれる病態も寝たきりや要介護の一因として近年問題になっています。対策としては日常的な軽い運動や十分なたんぱく質摂取、段差対策などが推奨される一方、関節痛や腰痛により動けない方も少なくありません。当院ではまず痛みを和らげ、運動療法への復帰をサポートすることが可能です。無理のない生活改善プランと必要な薬物治療を組み合わせ、合併症の予防と日常生活の質の向上を目指して支援してまいります。気になる症状をお持ちの方は、放っておくことなくお早めに当院までご相談ください。
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